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星新一との出会い
ネットで「星新一 ショートショート」で検索すれば、『おすすめ〇〇選』といった感じでたくさん出てきます。私が今回星新一のことを記事にしたいと考えたのは、「ショート・ショート」作品ではなく、心に残る2作品を紹介したかったからです。
星新一との出会いは私が中学2年生の時だから、かれこれ46〜7年前のことになります。当時国語の先生が「これ面白いから読んでみたら?」と紹介してくれたのが 代表作とも言える「ボッコちゃん」
発刊されてすぐの時だったと思う。「おーい でてこい」(1958年)は傑作中の傑作ですね。未来を予見していたような作品であまりにも有名です。
ある日突然出来た深い底なしの穴に、生産することだけ考えていて、その後始末は誰も考えていなかった人間たちは、これ幸いとばかりに都会のゴミや工場の排水や放射性廃棄物など、物を生産することで発生した不用なものをどんどん捨てていく(公害、生態系の破壊、大量消費社会)
引用元:ウィキペディア
以来すっかり星新一にハマりました。でも先生には本当に感謝しています。この先生のおかげで読書好きになったので。そして比較的多感なこの時期にこんな面白い作品を書く作家を紹介していただいて。
主だったところは全て購入して読みましたが、残念ながら何故か手元には5〜6冊残っているだけ。老眼なので再読するなら電子書籍で再購入しようと考えてます。
気まぐれ星のメモ
何十冊も読んだ中で、記憶に残る1冊と言えば何と言ってもこの本。これはエッセイです。私が気に入っているいくつか面白いエピソードを紹介します。
本人しか分からない苦しみだろうな、こう言うことは…ちなみに森鴎外は大叔父にあたります。
「ショート・ショート」作品だから簡単に書けると思われるのが、本人相当悔しかったに違いない。たしかそんな怒りをぶつけるようなことも書いていたと思う。
固有名詞・固有人称を使わない
他にも「日本沈没」の著者である小松左京氏を始めとする作家仲間と深夜にいつも決まったピザレストランで、朝までくだらない話にみんなと熱中して語り合ったことなど盛り沢山だったけど、かなり忘れてしまったなー
星新一イズムが凝縮されていて、素晴らしいエッセイなんですけどね。星新一の本は何冊か読んだけど、まだこの本を読まれていないと言う方にはぜひ一度読んでもらいたいですね。
人民は弱し 官吏は強し
もう一つの作品ですが、父親のことを主に書いた長編があります。『人民は弱し 官吏は強し』です。
父親(星一)が事業を拡大していく中で、官僚に目の敵にされるのですが、そのことを元に書いた本です。星新一もこのことがよほど腹に据えかねていたのか、エッセイの中でも官僚に対する怒りをぶつけていました。
この本を読めば日本と言う国はいつまで経っても「規制緩和」の出来ない官僚に牛耳られている国だということがよく分かります。
父親の星 一(ほし はじめ、1873年(明治6年)12月25日 – 1951年(昭和26年)1月19日)は、福島県いわき市出身の実業家・政治家。
「星製薬」を経営しながら、衆議院議員を3期・参議院議員を1期務めています。この方は富国強兵の明治初期から太平洋戦争まで経験した人ですね。激動の明治・大正・昭和を生き抜いてきました。
それまでは輸入に頼っていた、外科手術に不可欠なモルヒネの国産化に成功する等、「東洋の製薬王」と呼ばれた。引用元:Wikipedia
1911年(明治44年)星製薬を設立。東洋一の製薬会社と言われるほどになります。戦前の名門会社が没落していくのは、本人にとって屈辱以外の何物でもなかったでしょうね。
まとめ
「ショート・ショート」の神様の本を紹介するのに、どちらもそうではない2作品を紹介しました。森鴎外と言う大作家の血を引いているんでしょうね。ショートショートで第一人者となった星新一ですが、長編も優れています。
まだ読まれていない方は、ぜひ一度お読みになって下さい。以上、お読みいただきありがとうございました。