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色覚異常者に対する国の対応
前回の記事を書いてから、私なりにその後も「色覚異常」のことについて色々と調べてみました。
今から15年前の2003年。文部科学省は、色覚検査を健康診断の必須項目から削除した。このため、色覚検査は、学校で、ほとんど行われなくなったのだ。
いやぁ、コレにはかなり驚きました。てっきり今も学校で「検査」があるものだとばかり思っていました。
通常の学校生活に影響がないことが分かってきたことに加え、検査が、差別や偏見を招いていると当事者たちから批判の声が上がったからだ。
学校でクラス全員の前で恥ずかしい思いをすれば、それが心の傷になるのは当たり前です。私自身そういう経験をしてきましたから。
しかしながら、学校で検査しないということについては私は反対です。要は「検査方法」に配慮すれば良いのではないでしょうか?
文部科学省は一体何を考えているのだろう?と憤慨(ふんがい)していたら、2014年から
「学校での色覚検査は任意であれば行えることを周知するように」という通知を出し、検査を行う学校は全国で、再び増え始めている。
良かった!良かったけど、「失われた10年」はあまりにも大きい。文部科学省の責任は大きいと思いますよ。
子供の色彩感覚がおかしいと感じたら?
色覚異常者はその程度の度合いが人によって違うそうです。もし子供の色に対する認識がおかしいと感じたら、一度「眼科医」で診てもらうことを是非おすすめします。
特に「お絵かき」ですかね?色の使い方がおかしいとか、色を間違えて呼んだりとか?何も異常がなければそれで良いし。
管理人
しかし残念なことに「色覚異常」と判断されても現在の医学ではそれを治す術(すべ)がない。薬や手術で処置できないのは、仕方のないことです。それよりもしそう判断されても
子供の前でがっかりした表情だけは禁物です
子供の頃から早いうちに「色覚異常」の自覚を持つことは、本人にとって、けっして悪いことだとは思いません。それよりも早い時期から、別の道が他にいくらでもあることを教えてあげるほうが、結局は本人にとって良いことだと思います。
しかしもし子供の色に対する表現がおかしくても、眼科医に診てもらうのは出来れば小学校低学年ぐらいまでは様子を見たほうが良いのでは?表現力が乏しい時期でもありますし。
問題は周りの子供達が色の識別で不審に感じた時。もし眼科医で「色覚異常」と判断されたら、担任とよく相談されることをおすすめします。
厳密な色識別が必要な職業
- 広告・印刷業✅
- 映像関係 ✅
- デザイナー ✅
- カメラマン ✅
- 航空機乗務員(航空関係は乗務員に限らず関連業種全て駄目みたいですね)
- 海技士(航海)
- 機関部船員
- 海上保安官(航空) (※同じ海上保安官でも部門によって対応が違うようです)
- 自衛官(航空) (※海上保安官と同様の扱いですね)
ざっと上げたけど、他にもあるかもしれない。ちなみに医師はどうなんだろうと調べたけど、例えば「北里大学」では合否に影響しないとのこと。
人の命に関わる仕事は無理でも、美術系の職業など(上でチェックマークした4つ)は本人の希望があれば進ませてあげても良いのではないでしょうか?
今は色をデジタルで識別する方法があるし、これらの職業に従事したとして、人の命に直接関わることはないでしょう。先程も書きましたが、表現の仕方は「個人の自由」ですから。
アプリで見えた新しい世界
例えば紅葉などを見ても、色覚異常者は健常者とは違う景色に写っているはずです。しかし、それも所詮仕方がないことです。
管理人
健常者の見える「赤色」が美しくて、色覚異常者の見える「赤色」が汚いのでしょうか?同じ様に見えないかもしれませんが、目に写る色に優劣はないはずです。
photo by 石原式色覚異常検査表 – Wikipedia
とは言いつつも、例えばどうすれば、下の数字がすべて読めるようになるのだろう?
左上の12しか見えないので、前回記事を書いてから、時々気になって仕方がありませんでした(苦笑)試しにAppleStoreで「色弱」で検索してみると、こんなアプリがヒットしました。
早速試してみたところ、コレにはびっくり!ハッキリと見えるじゃないですか…
12 | 6 | 29 |
15 | 73 | ? |
合ってますよね?
管理人
正直感動しました!…色弱補正メガネとこのアプリがあれば、大概のことは足りてしまうような予感?まっこと良い時代になり申した…(西郷吉之助風)これで無料は凄すぎ。
「色覚異常」のお子さんを持つ親御さんもこのアプリを一度さわってほしいですね。見えている色の世界の違いを少しでも体感できると思いますが。
iOS版はこちらです
まとめ
「色盲」「色弱」「色覚異常」「色覚多様性」色んな呼称がありますが、どれも今ひとつピンとこない。
全国で約300万人いるとも言われている色覚異常者ですが、普段はあまりニュースの話題に取り上げられることはありません。色覚異常者と判断されても、日常生活にほとんど支障をきたしません。
自動車免許も普通に取れるし、極度の近眼や老眼の方のほうがむしろ大変なのではないかと…しかしそうは言ってもお子さんがもし「色弱」なら、親として心配するのは当然です。
先程アプリを紹介しましたが、「色」について親子の対話を前向きにしていくことが大事だと考えます。
この問題と正面から向き合っていくしか無いですからね。
それに最近では「カラーユニバーサルデザイン」というものが徐々に普及してくれているおかげで、色弱でも以前に比べてかなり取り巻く環境が良くなっています。。
「カラーユニバーサルデザイン」とは?
という方はこちらの記事をどうぞ
「カラーユニバーサルデザイン」普及に取り組んでいる官公庁・企業・大学を紹介します
参考になる本はこちらです
おまけ
若かりし頃の授業風景をふと思い出しました。黒板に大事なところを赤のチョークで引く先生が多い中、一人だけいつも黄色で引く先生がいました。
誰かが、
生徒
と言うと、その先生は
先生
ちらっと私の方にアイコンタクトをしてくれたことは今でも忘れられません。
優しくて、気くばりのある女性の先生でした。実際黒板に赤のチョークで引かれると分かりづらくて苦笑
緑の板上に緑で線を引かれてもねぇ…????
他の先生に対して面と向かって言えない私も弱虫だったんでしょうね。
以上、お読みいただきありがとうございました。